「由志園には行ったことがあるけれど、そこが『大根島』という島だと知らなかった」
そんな声を観光客の方から聞いたことがあります。
大根島は、中海に浮かぶ小さな火山島。
牡丹と高麗人参の産地として知られる由志園があり、CMで話題になった「ベタ踏み坂」こと江島大橋も、隣接する江島から目と鼻の先。松江駅周辺からも水木しげるロード(境港)周辺からも車で30分前後と近く、セットで回れる観光地です。
目安として、由志園とベタ踏み坂を中心に回るなら3〜4時間、大塚山公園や溶岩隧道、サイクリングまで楽しむなら半日〜1日を見ておくと安心な観光先。
この記事では、大根島の全体像とアクセス、観光スポット一覧、周遊モデルコース、季節ごとの楽しみ方、グルメまで、大根島観光に必要な情報をまとめて紹介します。
大根島とは?由志園やベタ踏み坂がある「牡丹と高麗人参の島」
大根島は、島根県松江市八束町に属する、中海に浮かぶ周囲約12kmの島です。約19万年前の火山活動によってできた火山島で、国指定天然記念物の溶岩隧道など、火山ならではの地形が今も残っています。

火山灰質のミネラル豊富な土壌に恵まれたことから、牡丹の生産量は全国トップクラスといわれており、高麗人参(雲州人参)の国内有数の産地としても知られています。島内にある日本庭園「由志園」は、この牡丹と高麗人参を存分に楽しめる大根島観光の中心的なスポットです。
ここで整理しておきたいのが、由志園とベタ踏み坂の位置関係。
由志園があるのは大根島、ベタ踏み坂こと江島大橋があるのは、大根島の隣にある「江島」(松江市八束町江島)で、境港市とを結んでいます。
つまり由志園とベタ踏み坂は厳密には別の陸地にありますが、大根島と江島は隣り合っており、車ならわずかな距離で行き来できます。そのため、由志園とベタ踏み坂をセットで回るのが大根島観光の定番ルートになっています。
大根島の観光スポット一覧
大根島・江島には、由志園やベタ踏み坂のほかにも見どころがあります。まずは全体像を一覧でチェックしてみましょう。
| スポット | 所要時間の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 由志園 | 90〜120分 | 日本庭園・牡丹・高麗人参 |
| ベタ踏み坂(江島大橋) | 20〜30分 | 絶景の橋・撮影スポット |
| 大塚山公園 | 20〜30分 | 展望・桜 |
| 竜渓洞(溶岩隧道) | 約60分 | 国指定天然記念物の洞窟 |
| うなぎ・カフェ | 30〜60分 | 島グルメ |
| サイクリング | 90分〜 | 島全体を自転車で周遊 |
松江・境港からのアクセスと所要時間
大根島観光は車を使うのが最も効率的です。松江市営バス(八束線)や松江境港シャトルバスなど、松江駅・境港駅と由志園入口を結ぶ路線バスもありますが、便数は多くないため、時刻表を事前に確認しておくと安心です。松江駅周辺・水木しげるロード周辺のどちらからも、車で30分前後を目安に考えておくとよいでしょう。
松江市街から車で行く場合
松江駅周辺からは、車で30分ほどが目安です。国道431号を東へ進み、大海崎橋(大海崎堤防道路)を渡って島内に入ります。
境港(水木しげるロード)から車で行く場合
水木しげるロード周辺からは、車で20〜30分ほどです。江島大橋(ベタ踏み坂)を渡って江島に入り、そこから大根島へと進みます。水木しげるロードで妖怪グルメを楽しんだ後、そのままベタ踏み坂を渡って大根島へ向かう周遊がしやすいルートです。

江島大橋(ベタ踏み坂)を渡るルート
境港側から向かう場合は、江島大橋(ベタ踏み坂)を渡って江島経由で大根島に入るルートになります。橋を渡りきったところが江島で、そこから車で数分、大根島本体へと進みます。ベタ踏み坂の急勾配は、遠くから望遠レンズで撮影した際の圧縮効果によるものといわれています。実際に運転していて危険なほどの坂ではありませんが、初めて渡る方は少し驚くかもしれません。
路線バスの便数は限られるため、松江・出雲エリアで車を持たない場合はレンタカーの利用がおすすめです。

大根島・江島の周遊モデルコース
大根島は車なら1周30分程度で回れるコンパクトな島です。松江城観光の後に立ち寄る、出雲大社観光の帰路に組み込む、境港の水木しげるロードとセットで回るなど、既存の松江・出雲エリアの旅程に組み込みやすい立地でもあります。
滞在時間に合わせて、以下のようなコースを組むと効率よく楽しめます。
半日で回るコース(由志園中心)
由志園でじっくり庭園を楽しみたい方向けのコースです。松江城観光の後や、出雲大社観光からの帰路に立ち寄るのにも組み込みやすい時間配分です。

由志園(庭園散策・人参茶カフェ、目安90〜120分)→ ベタ踏み坂(江島大橋)を車で渡って撮影スポットへ(目安30分)→ 島内のうなぎ店またはカフェで食事(目安60分)、という流れなら、合計3〜4時間程度で大根島の代表的な魅力を押さえられます。
1日かけて回るコース(自然・グルメも満喫)
由志園に加えて、大塚山公園からの展望や溶岩隧道(竜渓洞)の見学、サイクリングなども組み込みたい方向けのコースです。境港・水木しげるロードとセットで1日観光にするのにも向いています。
午前:由志園で庭園散策(目安90〜120分)→ 大塚山公園で島全体と中海の展望を楽しむ(目安30分)→ 昼:島内のうなぎ店でランチ(目安60分)→ 午後:竜渓洞(溶岩隧道)をガイド案内で見学(目安60分)、またはレンタサイクルで島を1周(目安90分)→ 夕方:ベタ踏み坂を渡って境港・水木しげるロードへ、という組み方なら1日たっぷり楽しめます。

由志園|牡丹と日本庭園の名所
由志園は、大根島の中心的な観光スポットで、一年中牡丹を楽しめる池泉廻遊式庭園です。牡丹の館での展示や、高麗人参を使った人参茶カフェ、冬季のイルミネーションなど、季節によって異なる表情を見せてくれます。

駐車場も用意されていますが、台数・料金は変更されることがあるため公式サイトでご確認ください。料金・営業時間・詳しい見どころ、玉造温泉との組み合わせプランなどは、以下の記事で詳しく解説しています。

ベタ踏み坂(江島大橋)|大根島から渡る絶景スポット
江島大橋は、鳥取県境港市と島根県松江市(江島)を結ぶ、全長1,446m・高さ約45mの巨大な橋です。2013年にテレビCMで「ベタ踏み坂」として登場し、まるで壁のようにそびえる姿が話題になりました。
実際の勾配は島根側が6.1%、鳥取側が5.1%で、垂直に見える写真は望遠レンズによる遠近感の圧縮効果によるものといわれています。

橋そのものを間近で楽しむなら実際に車で渡るのがおすすめですが、あの急勾配に見える写真を撮りたい場合は、橋から少し離れた道路から望遠で撮影するのがポイントです。撮影スポットの位置関係は、以下の地図を参考にしてください。
牡丹・高麗人参の島ならではの見どころ
由志園・ベタ踏み坂以外にも、大根島には火山島ならではの見どころがあります。
大塚山公園
大塚山公園は、標高42.2mという日本でも低い部類に入る火山「大塚山」を利用した公園です。頂上からは大根島全体と中海が360度見渡せ、松江市の景観計画でも松江城などと並ぶ「主要な展望地」に位置づけられています。
春には樹齢60年を超えるソメイヨシノや、早咲きの河津桜が楽しめる、地元では知られた桜の名所でもあります。芝生広場や複合遊具もあり、子ども連れでも立ち寄りやすいスポットです。
溶岩隧道(竜渓洞)
大根島には、約19万年前の噴火でできた溶岩隧道が2つあり、いずれも国の天然記念物に指定されています。このうち「竜渓洞(りゅうけいどう)」は、ガイドの案内付きで見学できる全長約80mの洞窟です。
内部は暗く足元が滑りやすいため、懐中電灯と長靴の貸し出しを利用しての見学になります。ガイド料は1人500円(中学生以下無料)です。もう一つの「幽鬼洞(ゆうきどう)」は国指定特別天然記念物で、こちらは見学できません。
営業日・受付時間・駐車場情報など最新情報は、松江観光協会公式サイトでご確認ください。
大根島ぼたん祭り
例年4月下旬から5月上旬にかけて、牡丹の見頃に合わせて「大根島ぼたん祭り」が開催されています。牡丹の品評会など、島を挙げてのイベントが行われる時期です。

2026年は4月25日~26日に開催されました。
開催期間は年によって変動するため、最新の日程は松江観光協会ホームページでご確認ください。
時期外れでも楽しめる?季節ごとの大根島の楽しみ方
牡丹の見頃である4月下旬〜5月上旬以外の時期に訪れても、大根島は十分に楽しめます。

由志園では池泉牡丹(水に浮かべた牡丹)が池泉庭園で展示される期間や、秋の紅葉、冬のイルミネーションなど、季節ごとの見どころが用意されています。
大塚山公園の桜は3月下旬〜4月上旬が見頃で、ぼたん祭りより一足早い季節に楽しめます。夏場は木陰の少ない屋外スポットが多いため、暑さ対策をしたうえでの観光がおすすめです。
竜渓洞のような洞窟スポットは、季節を問わず涼しい体験として楽しめます。
| 時期 | おすすめの楽しみ方 |
|---|---|
| 3月下旬〜4月上旬 | 大塚山公園の桜 |
| 4月下旬〜5月上旬 | 由志園の牡丹・大根島ぼたん祭り |
| 6〜9月 | 由志園の庭園散策・サイクリング |
| 10〜11月 | 由志園の紅葉 |
| 12〜2月 | 由志園の冬のイルミネーション |
島内のグルメ・カフェ
大根島は、良質な井戸水を活かしたうなぎの名店や、中海を望むカフェがあることでも知られています。
うなぎ
「うなぎ処 山美世(やまみせ)」は、大根島の井戸水でうなぎを育てる老舗専門店として知られています。
「潮風工房 まつむら屋」は、ランチタイムと夜の営業がある食事処です。営業時間・定休日は変更されることがあるため、訪問前に公式サイトやSNSでのご確認をおすすめします。
カフェ
「カフェすずしろ」は、中海を望むロケーションで焼きドーナツを楽しめるカフェ。
由志園内にも人参茶をベースにしたドリンクが楽しめる茶房があり、庭園散策の合間に立ち寄れます。
サイクリングで回る大根島
大根島観光は車が基本ですが、由志園見学の後の休憩がてら気軽にサイクリングを楽しむこともできます。
起伏が少なく、島内の「ココリト大根島」では、ガイド付きのレンタサイクルツアーが催行されており、大根島の写真スポットや中海沿いのサイクリングロードを楽しむ「大根島コース」、ベタ踏み坂を背景に走る「江島コース」などが用意されています。
普段自転車に乗り慣れていない方でも楽しめる距離設定になっているといわれているので、車では素通りしがちな島の景色をゆっくり楽しみたい方におすすめです。
運行日・料金など最新情報は公式サイトでご確認ください。
大根島観光についてよくある質問
- 由志園とベタ踏み坂(江島大橋)は同じ島にありますか?
-
厳密には別の陸地です。由志園があるのは大根島、ベタ踏み坂(江島大橋)があるのは大根島の隣にある江島で、境港市とを結んでいます。大根島と江島は隣接しており車ですぐに行き来できるため、由志園とベタ踏み坂はセットで回るのが定番のルートです。
- 松江・境港から大根島までどのくらいかかりますか?
-
松江駅周辺からは車で30分ほど、水木しげるロード(境港)周辺からは車で20〜30分ほどが目安です。松江市営バスなどの路線バスもありますが便数が限られるため、車での移動が基本になります。
- 大根島観光にはどれくらいの時間が必要ですか?
-
由志園を中心に回るなら3〜4時間程度、大塚山公園や溶岩隧道、サイクリングまで楽しむなら1日程度を見ておくと安心です。詳しいモデルコースは本文中の「大根島・江島の周遊モデルコース」で紹介しています。
- 牡丹の時期以外に行っても楽しめますか?
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楽しめます。由志園では紅葉やイルミネーションなど季節ごとの見どころがあり、大塚山公園は3月下旬〜4月上旬に桜が見頃を迎えます。詳しくは本文中の「時期ごとの大根島の楽しみ方」をご覧ください。
- 大根島は車がなくても観光できますか?
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松江市営バスや松江境港シャトルバスで由志園入口までアクセスできますが、便数が限られ、由志園以外のスポットは徒歩での移動が難しい距離にあります。効率よく回るなら、レンタカーの利用がおすすめです。
- 大根島を車で一周すると何分かかりますか?
-
大根島は周囲約12kmで、車なら1周30分程度が目安です。信号も少ないため、観光スポット間の移動もスムーズです。
まとめ
大根島は、由志園とベタ踏み坂という2大観光地を、隣り合う島の中で一緒に楽しめるエリアです。松江・境港のどちらからもアクセスしやすく、大塚山公園やサイクリング、うなぎグルメなど、由志園単体では味わえない魅力もあります。松江・境港の周遊プランに、ぜひ大根島を組み込んでみてください。
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