「鬼の舌震って、何て読むんだろう」
「紅葉がきれいらしいけど、駐車場はどっちに停めればいいの」
「吊り橋があるって聞いたけど、子ども連れでも歩けるかな」
島根県奥出雲町にある「鬼の舌震(おにのしたぶるい)」は、そんな疑問を持つ方が多い観光地です。
この記事では、読み方や見どころ、2つある駐車場の使い分け、紅葉の見頃、訪問前に確認しておきたい最新情報、子連れ・車いす・高所が苦手な方の歩き方、出雲大社や松江からのアクセスまで、実際に訪れる前に知っておきたい情報をまとめて解説します。
鬼の舌震(おにのしたぶるい)とは|国指定名勝の渓谷で見られる景色
鬼の舌震は、斐伊川の支流である大馬木川(おおまきがわ)が長い年月をかけて花崗岩の大地を浸食してつくった、約2kmにわたるV字峡谷です。
国の名勝・天然記念物に指定されており、切り立った崖と、谷底に折り重なる巨岩・奇岩が独特の景観をつくり出しています。
谷の中には大天狗岩・小天狗岩・はんど岩・亀岩・千畳敷・鬼の落涙岩・えぼし岩など、それぞれに名前が付けられた岩が点在しており、歩きながら次々に現れる岩の造形を楽しめるのがこの渓谷の魅力です。
中でも「鬼の試刀岩(しとういわ)」は、しまね観光ナビでアニメ「鬼滅の刃」に登場する岩に似ていると話題になったと紹介されている岩です。
渓谷沿いには遊歩道が整備され、2013年には高さ45m・長さ160mの「舌震”恋”吊橋」が架けられました。
料金は無料で、休業日もありません(ただし冬期は除雪が行われないため、積雪期の入場は控えたほうがよいとされています)。
紅葉の見頃はいつ?|例年10月下旬〜11月中旬

鬼の舌震は紅葉の名所としても知られており、例年10月下旬から11月中旬にかけて見頃を迎えるといわれています。
渓谷の遊歩道沿いに色づく木々を、吊り橋の上から眺められるのもこの時期ならではの楽しみ方です。
ただし、紅葉の色づき具合はその年の気温によって前後します。
訪問直前には、奥出雲町公式観光ガイドや観光協会のSNSなどで色づき状況を確認することをおすすめします。
島根県内の他の紅葉スポットとあわせて訪問先を検討したい方は、次の記事でエリア別の見頃時期を比較できます。

同じ渓谷×紅葉タイプのスポットとして、出雲市の立久恵峡もあわせて検討されることがあります。

駐車場と遊歩道の位置関係|宇根駐車場・下高尾駐車場とバリアフリー区間
鬼の舌震には、渓谷を挟むように2つの駐車場があります。
下流側の「宇根駐車場」と、上流側の「下高尾駐車場」で、どちらも無料で利用できます。
| 駐車場 | 位置 | 大型車 | 普通車 |
|---|---|---|---|
| 宇根駐車場 | 下流側 | 10台 | 50台 |
| 下高尾駐車場 | 上流側 | 15台 | 50台 |
駐輪場も用意されており、無料で利用できます。
2013年に整備されたバリアフリー遊歩道は、宇根駐車場から下高尾駐車場まで全区間が車いすで通行できるとされています。
出入口にはスロープがあり、車いす対応の多機能トイレも設置されています。
どちらの駐車場から歩き始めても渓谷を楽しめるため、宿泊先や次に向かう方面に近いほうを選ぶとよいでしょう。
Googleマップのルート検索で比較すると、奥出雲たたらと刀剣館やおろちループ方面からは下高尾駐車場のほうがやや近く、亀嵩温泉方面からは宇根駐車場のほうがやや近い結果でした(いずれも数分程度の差です)。
遊歩道と吊り橋の見どころ|舌震”恋”吊橋・所要時間・歩き方
宇根駐車場から下高尾駐車場までは約2km、ゆっくり歩いて片道約1時間が目安とされています。
ぐるっと一周するコースではなく、2つの駐車場を結ぶ一本道になっている点は事前に押さえておきましょう。
巨岩や奇岩を眺めながら歩くため、写真を撮りながらの散策にはちょうどよいペースです。
同じ駐車場から出発して同じ駐車場へ戻る場合は、往復でおおよそその倍の距離・時間が目安になります。

ハイライトとなるのが、高さ45m・長さ160mの「舌震”恋”吊橋」です。
渓谷を見下ろす位置に架かっており、谷底の巨岩や川の流れを一望できます。
高所が得意でない方は、吊り橋を渡らずに手前の展望箇所まで歩いて引き返す、という楽しみ方もできます。
渓谷全体を歩き通す必要はなく、時間や体力に応じて途中で折り返しても十分に景観を楽しめます。
子連れ・車いす・高所が苦手な方へ|歩きやすさの目安
バリアフリー遊歩道は宇根駐車場から下高尾駐車場まで全区間が車いすで通行できるとされているため、車いすやベビーカーでの利用を考えている方も、駐車場から歩き始めやすい造りになっています。
とはいえ、渓谷沿いの遊歩道であるため、天候によって足元の状況が変わる点には注意が必要です。
雨天や、雪解け直後で足元が滑りやすい時期は、無理に長距離を歩かず、様子を見ながら引き返す判断も大切です。
小さな子ども連れの場合は、無理に反対側の駐車場まで歩き通そうとせず、途中で引き返せる前提でコースを組むと安心です。
高所が苦手な同行者がいる場合は、吊り橋を渡らない前提でコースを組んでも渓谷の景観は十分楽しめます。
訪問前に確認したいこと|通行止め・積雪期の情報
鬼の舌震は自然の渓谷であるため、大雨や地震などの影響で遊歩道が通行止めになることがあります。
過去にも、落石などを理由に一部区間が通行止めとなった実績があります。
訪問前には、奥出雲町公式観光ガイドの最新のお知らせや、奥出雲町観光協会(電話:0854-54-2260)へ直接確認することをおすすめします。
また、冬期は除雪が行われないため、積雪期の入場そのものを控えたほうがよいとされています。
積雪期でなくても、雪解け直後などで足元が滑りやすい時期はあるため、そうした時期に訪れる場合は滑りにくい靴を用意するなど、足元の準備をしておくと安心です。
「鬼の舌震」名前の由来・伝説|出雲国風土記に伝わる恋物語
「鬼」「舌震」という響きから、心霊スポットのような場所を想像して検索する方もいますが、名前の由来は奥出雲に伝わる恋物語にあります。
出雲国風土記には、ワニ(サメ)が玉日女命(たまひめのみこと)という美しい女神を恋い慕ったという言い伝えが残されており、この「ワニのしたふ」という表現が転じて「鬼の舌震」という名前になったと伝えられています(諸説あります)。
実際には、バリアフリー遊歩道や案内板が整備された、地域で親しまれている観光地です。
訪問前に確認しておきたい最新情報は、前の見出し「訪問前に確認したいこと」でまとめています。
鬼の舌震へのアクセス|出雲大社・松江・出雲空港からの行き方
鬼の舌震は奥出雲町の山間部にあり、公共交通機関だけで訪れるのは難しいエリアです。
最寄り駅のJR木次線・出雲三成駅からも、車で約6分の距離があります。
出雲大社・松江・出雲空港のいずれからも車で1時間前後かかるため、レンタカーなど車での移動を前提に計画するのが現実的です。
| 出発地 | 所要時間 | 距離 | 経由 |
|---|---|---|---|
| 出雲大社 | 約1時間9分 | 56.2km | 県道26号・国道314号経由 |
| 出雲空港 | 約49分 | 40.7km | 国道54号経由 |
| 松江城 | 約1時間 | 45.7km | 県道24号・県道25号経由 |
| 出雲市駅 | 約55分 | 45.7km | 県道26号・国道314号経由 |
| JR出雲三成駅(最寄り駅) | 約6分 | 4.3km | 県道25号経由 |
所要時間はいずれもGoogleマップのルート検索による目安(2026年9月調べ)で、到着地点は宇根駐車場としています。
交通状況によって前後するため、当日は時間に余裕を持って出発してください。
JR出雲三成駅から先は路線バスの本数が限られるため、公共交通機関を利用する場合はタクシーの利用も検討してください。
周辺グルメ|そば・食事
奥出雲町は「奥出雲そば」の産地としても知られ、町内には数多くのそば店があります。
鬼の舌震の周辺で食事先を探す場合は、奥出雲町公式観光ガイドの「食べる」カテゴリで、営業日・営業時間を確認してから訪れることをおすすめします。
おろちループ方面へ移動する場合は、道の駅「奥出雲おろちループ」内の食事処で、仁多米や奥出雲そばを使ったメニューを選ぶこともできます。
奥出雲たたらと刀剣館・おろちループと組み合わせるモデルコース

鬼の舌震は、奥出雲町内の他のスポットと組み合わせて回りやすい立地にあります。
奥出雲たたらと刀剣館からは車で約15分、奥出雲おろちループへは車で約23分で移動できます。
鬼の舌震の散策には往復でおおよそ1〜2時間を見込んでおくと、他のスポットとの組み合わせを計算しやすくなります。
半日プランでは鬼の舌震単体、1日プランではたたら文化施設・おろちループとあわせて回る、というように持ち時間で組み合わせを変えるのがおすすめです。
たたら文化施設やおろちループもあわせた1日の行程例は、次の記事のモデルコースで詳しく紹介しています。

移動の疲れをその日のうちに癒したい場合は、亀嵩温泉 玉峰山荘での日帰り入浴も選択肢になります。
営業時間や料金など詳しい情報は、島根東部の日帰り温泉をまとめた記事で紹介しています。

奥出雲町内には玉峰山荘以外の宿泊施設もあり、朝の早い時間から鬼の舌震をゆっくり楽しみたい方には宿泊も選択肢になります。
周辺の空室・料金は下記でまとめてチェックできます。
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鬼の舌震についてよくある質問
- 鬼の舌震は何と読みますか?
-
「おにのしたぶるい」と読みます。島根県仁多郡奥出雲町三成にある、国指定名勝・天然記念物の渓谷です。
- 駐車場はありますか?料金はかかりますか?
-
下流側の宇根駐車場(大型車10台・普通車50台)と、上流側の下高尾駐車場(大型車15台・普通車50台)があり、どちらも無料で利用できます。
- 遊歩道はどれくらいの時間で歩けますか?
-
宇根駐車場から下高尾駐車場までは約2km、ゆっくり歩いて片道約1時間が目安です。同じ駐車場に戻る場合は、往復でおおよそその倍の時間が目安になります。
- 紅葉の見頃はいつですか?
-
例年10月下旬から11月中旬にかけてが見頃の目安です。その年の気温によって前後するため、訪問直前に色づき状況を確認することをおすすめします。
- 車がない場合、公共交通機関で行けますか?
-
最寄り駅のJR木次線・出雲三成駅からも車で約6分の距離があり、路線バスの本数も限られます。公共交通機関を利用する場合は、駅からタクシーを利用するのが現実的です。
- 通行止めなどの最新情報はどこで確認できますか?
-
奥出雲町公式観光ガイドのお知らせページ、または奥出雲町観光協会(電話:0854-54-2260)で確認できます。過去に落石等で一部区間が通行止めになった実績があるため、訪問前の確認をおすすめします。
まとめ
鬼の舌震は、約2kmのV字峡谷と巨岩・奇岩、そして高さ45mの吊り橋を楽しめる、国指定名勝・天然記念物の渓谷です。
宇根駐車場・下高尾駐車場のどちらも無料で利用でき、バリアフリー遊歩道が整備されているため、子連れや車いす利用の方でも計画を立てやすいスポットといえます。
訪問前には紅葉の色づき状況や通行止めの有無を確認し、出雲大社や松江からは車での移動を前提に計画してみてください。
