津和野で赤い鳥居がずらりと並ぶ神社は、太皷谷稲成神社(たいこだにいなりじんじゃ)です。
「稲荷」ではなく「稲成」と書き、読みはどちらも「いなり」です。
日本五大稲荷の一社に数えられ、津和野の町を見下ろす太皷谷の峰に鎮座しています。
この記事では、車で境内下の駐車場まで上がる行き方と、表参道の鳥居をくぐって歩く行き方の比較、駐車場、お供えの油揚げと四ヶ所参り、出雲大社・松江からの所要時間までをまとめます。
出雲・松江の旅行の際、津和野まで足を伸ばすかどうかを、この記事だけで判断できるように整理しました。
結論|津和野の赤い鳥居の神社は太皷谷稲成神社。車で上がるか、表参道を歩くか

津和野には、鷺舞で知られる弥栄神社や、流鏑馬の神事で知られる鷲原八幡宮などの神社もあります。
朱塗りの鳥居が山の斜面に続く景色は、太皷谷稲成神社の表参道です。
- 時間が限られている:津和野駅から車で約7分。境内下の駐車場まで上がれます
- 鳥居の参道を歩きたい:表参道は石段263段・鳥居約1000本。津和野駅からは徒歩約30分です
- 出雲・松江から行く:特急スーパーおきで乗り換えなしで津和野駅へ。車なら出雲大社から約2時間47分です
津和野駅から神社までは、徒歩でも車でも行けます。
鳥居の景観を楽しみたい日は表参道を歩き、時間や体力に余裕がない日は車で上がる、と使い分けられます。
太皷谷稲成神社とは|日本五大稲荷の一社に数えられる「稲成」の神社
公式サイトによると、安永2年(1773年)に津和野藩主の亀井矩貞公が、藩の安穏と領民の安寧を祈願して、京都の伏見稲荷大社から神霊を迎えたのが始まりです。
津和野城の鬼門にあたる、太皷谷の峰に祀られました。
「太皷谷」の名は、江戸時代に時刻を知らせる太鼓の音が響いた谷に由来すると伝えられています。

公式サイトでは「日本五大稲荷の一社に数えられ」と紹介されています。
公式の御由緒ページでは、伏見稲荷大社(京都府)、笠間稲荷神社(茨城県)、竹駒神社(宮城県)、祐徳稲荷神社(佐賀県)とともに挙げられています。
「稲荷」ではなく「稲成」と書くのは、「成」の字に願い事が叶う(願望成就・大願成就)という思いが込められているためとされています。
「お稲成さま」と呼ばれることもあり、願い事を携えて参拝する神社として知られています。
行き方の選び方|車で上がる・表参道を歩く(津和野駅から歩く)を比較
太皷谷稲成神社への行き方は、大きく分けて「車で境内下の駐車場まで上がる」と「表参道の鳥居をくぐって歩いて上る」の2通りです。
津和野駅から歩く場合は、駅から一の鳥居まで町なかを歩き、そこから表参道を上ります。
電車で来た場合は、タクシーで上がって表参道を下りる、という組み方もあります。
| 行き方 | 津和野駅から | 鳥居の景観 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 車で境内下の駐車場まで上がる | 車で約7分(約2.9km)。タクシーは約5分 | 車道から境内へ。表参道を通らずに参拝できる | 滞在時間が限られる人、石段の上り下りを減らしたい人 |
| 表参道を歩いて上る(津和野駅から) | 徒歩約30分。駅から一の鳥居まで約12分(約850m)、そこから表参道を上る | 石段263段・鳥居約1000本の参道を歩く | 鳥居の景観を楽しみたい人、時間と体力に余裕がある人 |
| タクシーで上がり、表参道を下りて駅へ戻る | タクシーで約5分で境内下へ。表参道を下り、一の鳥居から駅まで徒歩約12分 | 下りながら石段263段・鳥居約1000本の参道を歩く | 電車で来て、上りの石段を避けつつ鳥居を歩きたい人 |
駅から一の鳥居までの時間と車の時間はGoogleマップのルート案内(2026年10月9日確認)による目安で、信号や混雑で変わります。
津和野駅から表参道で往復すると、歩きだけで約1時間かかります。
参道の上りは、神門まで10分前後、本殿まで15分ほど。
鳥居の参道を歩く場合は、往復の歩きと境内での参拝を合わせて、1時間半から2時間ほど見ておくと余裕を持てます。
雨の日や雪の日は、石段が濡れて滑りやすくなる場合があります。
石段の上り下りに不安がある方や、小さなお子さま連れの場合は、車で上がる行き方が選択肢になります。
駐車場|境内下の駐車場と、初詣期の注意
表参道とは別に、車で上がった先に駐車場があります。
大型バスも数台入れる広さがあり、眼下には津和野川と石州瓦の家並み、向かいには青野山を望めるロケーションで、約100台分のスペースで無料です。
手水舎の前にお揚げ入れがあり、売店は駐車場の横の階段付近にあります。
駐車場から社殿までは距離が短い一方、階段を上がる行程があると見ておくと安心です。
公式サイトによると、鳥居の下に中規模の駐車場があり、さらに下には初詣のマイカーを収容する大型専用駐車場があります。
初詣のマイカーは、下にある大型専用駐車場に収容されると案内されています。
直近の年末年始には、神社へ上がる参拝路で、関係者車両以外の通行が制限されました。
※12月31日の21:00から1月1日の18:00まで、1月2日・3日は8:00から18:00までです。
この期間は、千本鳥居の表参道を歩くか、町内のレンタサイクルを使う案内でした。
時間と駐車場の位置は年ごとに変わるため、しまね観光ナビの交通規制のお知らせや、津和野町観光協会(0856-72-1771)が公開する交通規制・駐車場マップをご覧ください。
表参道の千本鳥居|石段263段・約1000本の歩き方
太皷谷稲成神社表参道は石段が263段、鳥居は約1000本です。
鳥居の約8割はお礼のため、約2割は祈願のために建てられたものです。
古いものから順次建て替えているため、本数は変わることがあるとされています。

朱塗りの鳥居の参道を上りきると、朱色の神門があります。
中央の門は新年と祭事のとき以外は閉ざされているため、左右の門から入ります。
神門から振り返って津和野の町並みを眺めるのが、表参道を歩く楽しみの一つ。
石段は途中で息が上がることもあるため、立ち止まりながら、ご自身のペースで上ってください。
動きやすい靴で行くと安心です。
参拝の流れ|作法・お供えの油揚げ・四ヶ所参り

参拝の作法
公式サイトの「参拝の作法」では、次の手順が案内されています。
- 手水舎で、柄杓の水で左手、右手、口の順に清める
- 賽銭を納め、鈴を軽く鳴らす
- 二礼二拍手一礼で参拝する
ペットや動物を連れての参拝はご遠慮くださいと案内されています。
盲導犬・介護犬は除きます。
お供えの油揚げと蝋燭
太皷谷稲成神社には、稲成大神にお供えとして油揚げとローソクを供える習慣があります。
神様の使いである狐の好物とされるためと言われています。
頒布場所は境内駐車場の手水舎前にある「お揚げ入れ」と、売店です。
お揚げ入れの現金投入口に300円を入れて、油揚げを1つ取ります。
油揚げには、蝋燭とマッチが付いています。
マッチには神社の絵柄が入っており、参拝の記念に持ち帰れます。
▼供え方の手順▼
- 燭台に蝋燭を立て、マッチで火を灯す
- 御供物台に油揚げを供える
- 賽銭箱の前で二礼二拍手一礼して参拝する
蝋燭を立てる燭台は、本殿・旧殿・命婦社の3か所にあります。
油揚げを供える御供物台は、本殿・旧殿・命婦社・本殿裏奉拝所の4か所です。
旧殿は、旧社殿を残した「元宮」にあたります。
四ヶ所参りのページでは、同じ場所が「元宮・命婦社・新殿・新殿裏奉拝所」と表記されています。
四ヶ所参り
太皷谷稲成神社には、「四ヶ所参り」という独特の参拝形式があります。
元宮、命婦社、新殿、新殿裏奉拝所の順に参拝し、4か所すべての御供物台に油揚げを供え、すべての燭台に蝋燭を立てて火を灯します。
命婦社は、稲成大神の神使である白狐をお祀りする社です。
4か所分の油揚げ(1つ300円)を用意して、元宮から順にめぐるのが四ヶ所参りの流れです。
初午の時期には、萩の雲林寺とのコラボ御朱印が頒布されることがあります。
2026年は1月10日から4月2日まで、御朱印料は各500円でした。
ご祈願を受ける場合は、社務所で午前9時から午後4時まで受け付けています。
正月期間や祭典日などは、この時間と異なることがあります。
祈願の所要時間は約30分と案内されています。
出雲大社・松江から太皷谷稲成神社へ|車・公共交通の所要時間一覧
出雲・松江エリアから津和野までは、山陰自動車道などを通って車で約3時間、または特急で乗り換えなしの約2時間半から3時間です。
車の時間は、Googleマップのルート案内(2026年10月7日確認、通常の交通量、有料区間を含む)による目安です。
| 出発地 | 車(太皷谷稲成神社まで) | 公共交通(特急は津和野駅着。駅から神社までは徒歩約30分または車約7分) |
|---|---|---|
| 出雲大社 | 約2時間47分(163km)。山陰自動車道・国道9号経由 | バスで出雲市駅へ出て、特急に乗り継ぎ。Googleマップでは約3時間42分(神社まで。出発時刻により変動) |
| 出雲市駅 | — | 特急スーパーおき1号で乗り換えなし。06:50発、津和野駅09:15着(約2時間25分) |
| 松江駅 | 約3時間5分(195km)。山陰自動車道経由 | 特急スーパーおき1号で乗り換えなし。06:23発、津和野駅09:15着(約2時間52分) |
| 出雲縁結び空港 | 約2時間50分(180km)。山陰自動車道経由 | リムジンバスと特急を乗り継ぎ。Googleマップでは約4時間4分(神社まで。出発時刻により変動) |
出雲市駅・松江駅からの特急は、2026年10月10日(土)のダイヤ例です。
運転日や時刻は変わるため、乗車前にJRおでかけネットの時刻表でご確認ください。
2027年春からは、特急スーパーまつかぜ・スーパーおきが全車指定席になる予定と、JR西日本が2026年8月4日に発表しています。
津和野駅からは、車で約7分、表参道を歩く場合は約30分です。
萩・石見空港からは、車で約44分(約36km)で神社に着きます。
出雲大社から津和野まで車で向かうと、往復だけで5時間30分を超えるため、日帰りに組み込む場合は計画を立てておくと安心です。
出雲縁結び空港や松江駅でレンタカーを借りて向かう場合の選び方と予約のコツは、島根観光のレンタカー記事で解説しています。

出雲・松江の旅行に足すなら|何日目に入れる?どこに泊まる?どこから帰る?
津和野へは、特急スーパーおきで乗り換えなしで行けます。
往路は1号・3号・5号、復路は2号・4号・6号の、それぞれ1日3本です(2026年10月10日の例)。
津和野駅での滞在時間は、次のように組み合わせで変わります。
| 組み合わせ | 往路(津和野駅着) | 復路(津和野駅発) | 津和野駅での滞在 |
|---|---|---|---|
| 出雲市から朝の便で往復 | 出雲市06:50発→09:15着(1号) | 17:21発(6号)→出雲市19:51着 | 約8時間 |
| 松江から朝の便で、早めに戻る | 松江06:23発→09:15着(1号) | 13:58発(4号)→松江16:44着 | 約4時間40分 |
| 松江から昼の便で往復 | 松江11:16発→13:57着(3号) | 17:21発(6号)→松江20:19着 | 約3時間20分 |
滞在時間から、津和野駅と神社の往復の歩き(約1時間)や、車の場合の移動を差し引いた分が、神社の参拝と町歩きに使える時間です。
朝の便で出て夕方の6号で戻れば、日帰りでも神社の参拝と津和野の町歩きの両方に時間を使えます。
殿町通りや源氏巻、うずめ飯など、津和野の町歩きと半日・1日のモデルコースは、津和野観光完全ガイドにまとめています。

津和野城跡の観光リフトの乗り場は、太皷谷稲成神社の約100m手前にあります。
リフトの料金や運行時間、電車で日帰りした場合に城跡に使える時間は、津和野城跡の観光リフトガイドで解説しています。

津和野で1泊する場合は、午後の3号か5号で着いて、翌朝に参拝する組み方もあります。
津和野側に泊まれば、朝の時間にゆとりを持って神社へ向かえます。
出雲・松江で連泊している場合は、1日を津和野に充てる計画が組みやすいです。
車の場合は、出雲大社から津和野まで片道約2時間47分かかるため、1日を津和野に充てるか、津和野で1泊してから出雲・松江方面へ戻る組み方になります。
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帰りは、津和野から萩・石見空港まで車で約44分です。
出雲縁結び空港から入って、萩・石見空港から帰る片道の周遊も組めます。
その場合は、航空便の時刻と、レンタカーを乗り捨てる場合の可否と追加料金を、事前に調べておくと安心です。
太皷谷稲成神社の基本情報

| 名称 | 太皷谷稲成神社(たいこだにいなりじんじゃ) |
| 住所 | 〒699-5605 島根県鹿足郡津和野町後田409(Google Map) |
| 電話番号 | 0856-72-0219 |
| ご祈願受付 | 社務所で9:00〜16:00(正月期間や祭典日などは異なる場合があります) |
| 創建 | 安永2年(1773年) |
| 津和野駅から | 徒歩約30分(表参道経由)/車約7分 |
| 駐車場 | 約100台・無料(しまね観光ナビの掲載) |
| 公式サイト | 太皷谷稲成神社公式サイト |
最新情報は公式サイトをご確認ください。
太皷谷稲成神社についてよくある質問
- 太皷谷稲成神社は車で上まで行けますか?
-
行けます。津和野駅から車で約7分(約2.9km)で、境内下の駐車場に着きます。駐車場は約100台・無料と、しまね観光ナビに掲載されています。初詣のマイカーは、下にある大型専用駐車場に収容されると案内されています。
- 表参道の石段はきついですか?
-
石段は263段あり、一定の上りが続きます。観光情報サイトでは、ゆっくり歩いて神門まで10分前後と案内されています。立ち止まりながら、ご自身のペースで上ってください。不安がある場合は、車で上がる行き方もあります。
- 津和野駅から歩いて行けますか?
-
歩いて行けます。しまね観光ナビでは、徒歩約30分と掲載されています。Googleマップでは、駅から一の鳥居まで徒歩約12分(約850m)で、殿町通りを通る経路は約13分(約1.0km)です。そこから表参道を上ります。往復では約1時間かかるため、時間に余裕を持って計画してください。
- 出雲大社から日帰りで行けますか?
-
日帰りは可能です。出雲大社から向かう場合は、バスで出雲市駅へ出る時間が加わります。出雲市駅を06:50に出る特急スーパーおき1号に乗ると、津和野駅に09:15に着きます。17:21発の6号で戻れば、出雲市駅に19:51に着きます(2026年10月10日のダイヤの例)。車の場合は、出雲大社から津和野まで約2時間47分かかり、往復で5時間30分を超えます。同じ日に出雲大社の参拝も加える場合は、移動時間が長くなるため、日程に余裕を持たせてください。
- お供えの油揚げはどこで買えますか?
-
公式サイトによると、境内駐車場の手水舎前にある「お揚げ入れ」と、売店で頒布されています。お揚げ入れでは、現金投入口に300円を入れて油揚げを1つ取ります。蝋燭とマッチが付いています。
