島根の一畑薬師は
「目のお薬師さま」
「子どもの無事成長の仏さま」
として親しまれてきた古刹で、宍道湖を見下ろす山の上にあります。
「山の上まで本当に自分の足で登れるのか」
「電車やバスでも行けるのか」
と、アクセス面で不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、出雲大社・出雲空港・松江・出雲市駅からの行き方、有名な石段の実際の距離、参拝の作法や目的別の体験(御朱印・写経・ペットの供養など)、年中行事まで、出雲在住の視点でまとめます。
体力に不安がある方でも、事前に距離感をつかんでおけば安心して計画を立てられます。
一畑薬師とは?「目のお薬師さま」「子どもの成長の仏さま」として親しまれる古刹
一畑薬師(一畑寺)は、寛平6年(894年)に漁師の与市が日本海の赤浦海中から引き上げた薬師如来を本尊として創開されたと伝わります。
与市の母親の目が開いたという言い伝えや、戦国時代に幼児が救われたという逸話から、古くから「目の仏」「子どもの無事成長の仏さま」として信仰が広がったといわれています。
臨済宗妙心寺派の一畑薬師教団総本山で、境内は約8万坪と広く、標高200mの山上から宍道湖や大山を見渡せる眺めも見どころのひとつです。
秋には紅葉と合わせた眺望が楽しめるお寺としても紹介されており、見頃の時期は年によって異なるため公式SNS等で最新の様子を確認するとよいでしょう。
目の健康や子どもの成長を願う参拝者はもちろん、眺望を目当てに訪れる観光客も多いお寺です。
「一畑薬師寺」は別の寺?島根県出雲市の一畑薬師(一畑寺)と愛知県岡崎市の一畑山薬師寺の違い
「一畑薬師寺」と検索すると、愛知県岡崎市にある「一畑山薬師寺」の情報が混ざって表示されることがあります。
所在地も運営法人も異なる別のお寺のため、御朱印や行事などの情報は島根県・愛知県のどちらのものかを確認してから進める必要があります。
この記事でご紹介する情報は、すべて島根県出雲市小境町の一畑薬師(一畑寺)についてのものです。
住所に「出雲市小境町」とあるかどうかで見分けられます。
参拝の基本情報
| 正式名称 | 一畑寺(一畑薬師) |
| 宗派 | 臨済宗妙心寺派 一畑薬師教団総本山 |
| 住所 | 〒691-0074 島根県出雲市小境町803(Google Map) |
| 電話番号 | 0853-67-0111 |
| 寺務所受付時間 | 8:30〜17:00 |
| 創建 | 寛平6年(894年) |
| 公式サイト | https://ichibata.jp/ |
最新情報は公式サイトおよび公式SNSアカウントをご確認ください。
下記のGoogleマップで、周辺の道路状況や広域での位置関係を確認できます。
一畑薬師へのアクセスと石段の実際|出雲大社・出雲空港・松江・出雲市駅からの所要時間
一畑薬師は島根半島のほぼ中心、標高200mの山の上にあります。
出発地によって車での所要時間が変わるため、まずは主要な出発地からの目安を一覧で確認しましょう。
出雲大社からは車で40〜50分ほどかかるため、他の予定と組み合わせる場合は移動時間も考えて計画すると安心です。
| 出発地 | 距離 | 車での所要時間 |
|---|---|---|
| 出雲空港 | 約18km | 約20〜25分 |
| 宍道IC(山陰自動車道) | 約20km | 約25〜30分 |
| 松江市内 | 約25km | 約30〜40分 |
| 出雲市内 | 約25km | 約30〜40分 |
| 出雲大社 | 約30km | 約40〜50分 |
出雲市駅・電鉄出雲市駅からは、車よりも一畑電車を使ったアクセスの方が便利です。詳しいルートは次の「電車・バスで行く場合」でご案内します。
車で行く場合
車の場合は、上の表の所要時間を目安に一畑薬師駐車場を利用します。
駐車場の台数や料金の詳細は公式サイトに明記がないため、この記事では触れていません。
出雲空港や出雲市駅でレンタカーを借りて向かう方は、事前に借り出し場所と時間を決めておくとスムーズです。
道幅が広くない区間もあるため、対向車に注意しながら走行してください。
出雲空港でレンタカーを借りる場合は、カウンターの場所や料金相場を先に確認しておくと当日スムーズです。

出雲市駅からレンタカーで向かう場合は、駅近7社の位置と特徴を比較した記事も参考になります。

電車・バスで行く場合
公共交通機関を使う場合は、まず一畑電車で「一畑口駅」を目指します。
JR松江駅からは松江しんじ湖温泉駅まで移動したうえで一畑電車に乗り換え、電鉄出雲市駅からは同じ一畑電車で一畑口駅まで約20分です。
一畑口駅からは「一畑薬師線」(平田生活バス)で約10分、「一畑薬師」バス停まで向かいます。運行本数は平日7往復、土日祝3往復と多くないため、事前に時刻表を確認してください。
バス停から本堂までは徒歩約10分(約700m)で、後述する142段の石段を含みます。
バスの本数が少ない時間帯は、タクシーを使うと寺務所前まで約1分で到着でき、徒歩区間を省略できます。
バスは本数が少ないため、行きだけでなく帰りの便の時刻も先に確認しておくと安心です。
石段は本当に大変?「1300段」と「142段」の違い
一畑薬師を調べていると、「1300段の石段」という情報を目にすることがあります。
これは麓の旧参道入口から本堂まで続く、古くからの参拝道のことです。
かつてはこの1300段余りを歩いて登るのが参拝の基本でしたが、現在は多くの参拝者が車やバスで山上近くまで移動するため、1300段を通しで歩く方は多くありません。
実際に多くの参拝者が歩くのは、バス停から本堂までの区間で、公式サイトによれば徒歩約10分・約700m、石段142段を含む距離です。
駐車場からの距離・勾配は公式サイトに記載がないため、この記事では確定的な数値を記載していません。
「1300段」は麓からの旧参道の話、バス停からは142段と考えておくと、体力面の見通しが立てやすくなります。
一畑薬師の年中行事|いつ行くか決める
一畑薬師では毎月8日に「ようかさん」と呼ばれる薬師如来の縁日が開かれるほか、季節ごとの行事も多くあります。
参加したい行事がある方はもちろん、静かに参拝したい方も、訪れたい時期の行事の有無を事前に確認しておくと安心です。
| 時期 | 行事 | 内容 |
|---|---|---|
| 毎月8日 | ようかさん | 11:00〜13:00、薬師本堂で開催される薬師如来の縁日 |
| 1月8日 | 初薬師・開運星まつり | 年始の祈願行事 |
| 3月8日 | 人形供養祭 | 人形の供養 |
| 4月8日 | 花まつり | お釈迦様の誕生を祝う行事 |
| ゴールデンウィーク期間 | 二才児・四才児参り | 数え年2才で無事成長を祈願し、4才で成長の感謝を参拝する行事 |
| 6月8日 | 八万四千仏供養・護摩供養祭 | 供養・祈願行事 |
| 6月〜9月(開催時期は年により異なる) | 風鈴まつり | 「風鐸」の伝統を活かした夏季恒例のイベント |
| 10月末の日曜(例年) | 一畑薬師マラソン大会 | 境内周辺を舞台にしたマラソン大会。当日はシャトルバスが運行される |
| 12月31日 | 除夜の鐘・万灯祭 | 年越しの行事 |
開催日や内容は年によって変更される場合があるため、訪問前に一畑薬師の公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。
二才児・四才児参りは数え年で数えるため、満年齢との違いに注意してください。
参拝の作法と目的別ガイド|御朱印・お守り・写経座禅・目の祈祷・ペットの供養
基本の参拝作法
一畑薬師に限らず、日本のお寺を参拝する際は、山門で一礼してから境内に入るのが基本的な作法です。
手水舎があれば、柄杓で水をすくって左手、右手の順に清め、最後に口をすすいでから本堂へ向かいます。
本堂の前ではお賽銭を入れ、静かに手を合わせて祈願します。
石段を登った後は息が上がりやすいので、本堂の手前で少し呼吸を整えてから参拝するとよいでしょう。
目の祈祷
一畑薬師では「眼病平癒」を含む祈願を受け付けています。
ご祈祷(ご祈念)は毎日9:00・10:00・11:00・12:00・13:30・14:30・15:30・16:30の8回行われ、所要時間は約20分です。受付は各回の開始10〜15分前からです。
初穂料は3,000円・5,000円・10,000円・20,000円の中から選び、紙札または板札が授与されます。
直接参拝する場合は事前予約不要ですが、遠方で来山が難しい場合は、郵送・FAX・インターネットフォームでの申し込みにも対応しています。
時間に余裕がない場合は、先にお守り・お札を受けてから、後日あらためて祈念してもらうことも可能です。
御朱印・お守り
寺務所(8:30〜17:00)では御朱印や御守り、御札の授与も受け付けています。
お守りの中でも「眼身守(がんしんまもり)」は、一畑薬師が「目と身体のお守り」として伝統的に授与してきたものです。
御朱印や各お守りの料金は変更される場合があるため、参拝時に寺務所で確認してください。
目の健康を願う方は、眼身守を目当てに訪れるとよいでしょう。
写経・座禅体験
一畑薬師では個人写経を随時受け付けています。
料金は1,000円で、受付時間は9:00〜16:00、所要時間は約1時間ほどです。
般若心経や薬師経を筆ペンでなぞる形式のため、写経が初めての方でも取り組みやすい内容です。
当日でも受け付けていますが、事前に電話で問い合わせておくとスムーズです。
日帰りで写経と座禅の両方を体験したい方には、月1回・日曜開催の「お写経&アフタヌーン坐禅」があります。お写経の会(10:30〜12:00・1,000円)とアフタヌーン坐禅会(13:45〜15:15・500円)を合わせて1,500円で、前日までの申し込みが必要です。
より本格的に体験したい方向けには、坐禅・法話・写経・食事作法などを含む一泊坐禅会が年2回開催されており、こちらも事前申し込みが必要です。
短時間で気軽に取り組みたい方は個人写経、1日かけて座禅も体験したい方はお写経&アフタヌーン坐禅、じっくり向き合いたい方は一泊坐禅会と、目的に応じて選べます。
ペットの供養(一畑薬師動物愛護霊園)
一畑薬師の境内には「一畑薬師動物愛護霊園」があり、一畑薬師の僧侶が法要・供養を行っています。
火葬・納骨など実務面は運営会社の(有)ビハーラが担当しており、まずは電話(0120-12-9494、受付9:00〜17:00)で相談する流れです。
納骨は個別霊座・合祀壇・萬霊塔での永代供養などから選べ、料金はプランによって異なります。
供養行事として毎月第3土曜11:30〜に月例法要が、年に一度(例年9月19日)大供養祭が営まれています。
大切なペットを見送る際は、まずビハーラへ電話で相談するところから始めましょう。
子どもの成長祈願(二才児・四才児参り)
一畑薬師は「子どもの無事成長の仏さま」としても信仰されており、ゴールデンウィーク期間には「二才児・四才児参り」が行われます。
数え年2才で無事な成長を祈願し、数え年4才で成長への感謝を伝える行事です。
数え年は生まれた年を1歳とし、以降は正月ごとに歳を重ねる数え方のため、満年齢では対象のお子さんより1〜2歳下になります。
満年齢ではなく数え年が基準になる点を、事前に確認しておくと安心です。
出雲大社とセットで回るなら|一畑薬師の滞在時間と帰路から考える組み合わせ方
一畑薬師と出雲大社は、車で40〜50分ほど離れています。
どちらを先に回るかという参拝順の決まりは、一畑薬師側では特に案内されていません。
一畑薬師での滞在時間は、参拝と徒歩往復(約20分)だけなら30分程度、写経(約1時間)や祈祷(約20分)を組み合わせるなら、その分を上乗せして考えるとよいでしょう。
公共交通機関を使う場合は、一畑電車やバスの本数が限られるため、帰りの便を先に決めてから出雲大社側の滞在時間を調整することをおすすめします。
車移動なら移動時間の負担は比較的小さく、公共交通機関の場合は移動時間の比重が大きくなる点を踏まえて計画してください。
出雲大社そのものの正しい参拝ルートや所要時間については、こちらの記事で詳しく解説しています。

出雲エリアでの宿泊先を検討している方は、土地勘がなくても失敗しないエリアの選び方をまとめた記事も参考にしてください。

一畑薬師についてよくある質問
- 一畑薬師の御朱印はいつ・どこでいただけますか?
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寺務所受付時間の8:30〜17:00であれば、寺務所で御朱印をいただけます。料金は変更される場合があるため、参拝時にご確認ください。
- 一畑薬師は雨の日でも参拝できますか?
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参拝自体は雨天でも可能ですが、バス停から本堂までは屋根のない石段の区間が続きます。雨具や滑りにくい靴を用意しておくと安心です。
まとめ
一畑薬師は「目のお薬師さま」「子どもの無事成長の仏さま」として親しまれてきた古刹です。
「1300段」と伝えられる石段は麓からの旧参道のことで、実際に多くの参拝者が歩くのはバス停から本堂までの142段・約700mです。
御朱印やお守り、写経や座禅、ペットの供養など、目的に合わせて参拝の仕方を選べる懐の深さも一畑薬師の魅力です。
アクセス手段と体力面の見通しを立てたうえで、自分の目的に合った参拝スタイルを選んでみてください。
