「出雲大社と鳥取砂丘、
両方とも行きたいけれど、
2泊3日で本当に回れるんだろうか。」
そんな不安を抱えながら山陰旅行を計画している方は少なくありません。出雲大社は島根県出雲市、鳥取砂丘は鳥取県鳥取市と県をまたぐ移動になるため、土地勘がないとどうしても距離感がつかみにくいものです。
この記事では、出雲在住の筆者が、出雲大社と鳥取砂丘を車で結ぶ2泊3日の周遊モデルコースを提案します。どちらから回るべきか、宿泊地はどこに置くべきか、道中に立ち寄りたいスポットまで、実際に訪れた実感を交えながら解説します。
出雲大社と鳥取砂丘は2泊3日で回れる?
結論から言うと、レンタカーを利用すれば2泊3日で十分回れます。
公共交通だけでは移動時間が長くなるため、本記事ではレンタカーを使ったモデルコースを紹介します。
出雲大社から鳥取砂丘までは約180km。車なら約3時間です。
今回提案する2泊3日プランでは、松江・玉造温泉・境港・鳥取市内など道中のスポットに1日ずつ立ち寄りながら移動するため、1日あたりの運転時間は最大でも2時間前後に収まります。じっくり観光しながらでも、無理なく両方を巡ることができます。
出雲大社と鳥取砂丘は1泊2日でも回れる?
1泊2日でも不可能ではありませんが、移動が中心の旅になります。出雲大社と鳥取砂丘を1日ずつ訪れるだけで移動時間の大半を使ってしまうため、松江城・玉造温泉・足立美術館・境港といった道中のスポットをゆっくり楽しむ時間はほとんど取れません。山陰の自然・歴史・温泉・グルメをバランスよく味わいたい方には、本記事で紹介する2泊3日プランがおすすめです。
出雲大社から鳥取砂丘までの距離・移動時間
本記事で紹介するルート沿いの区間ごとの距離・所要時間の目安は以下のとおりです。交通状況やルート選択によって前後するため、あくまで目安としてご利用ください。
| 区間 | 距離(目安) | 車での所要時間(目安) |
|---|---|---|
| 出雲大社 → 松江城 | 約35km | 約40分 |
| 松江城 → 玉造温泉 | 約10km | 約20分 |
| 玉造温泉 → 足立美術館 | 約30km | 約40分 |
| 玉造温泉 → 境港 | 約35km | 約50分〜1時間 |
| 境港 → 江島大橋(ベタ踏み坂) | 約8km | 約15分 |
| 足立美術館/境港エリア → 鳥取市内 | 約90km | 約1時間30分〜2時間 |
| 鳥取市内 → 鳥取砂丘 | 約8km | 約15〜20分 |
| モデルコース全体 | 約220〜250km | 3日間 |
※直行する場合は約180km・約3時間です。
どちらから入る?空港・新幹線別ルートとレンタカー乗り捨ての実際
出雲大社側から入るか、鳥取砂丘側から入るかは、出発地とフライト・新幹線の便によって決めるのが現実的です。
- 出雲大社側から入る場合:出雲縁結び空港またはJR出雲市駅からスタートし、鳥取砂丘コナン空港・JR鳥取駅で終える
- 鳥取砂丘側から入る場合:鳥取砂丘コナン空港またはJR鳥取駅からスタートし、出雲縁結び空港・JR出雲市駅で終える
どちらのルートでも、空港や駅でレンタカーを借りて別の場所で返す「乗り捨て」を使うと、来た道を戻る必要がなく効率的です。乗り捨て料金は会社や区間によって数千円〜3万円程度と幅があるため、複数社を横断比較できるサービスで事前に確認しておくと安心です。
初めて山陰を運転する方は、空港ごとのレンタカー会社や予約のコツをまとめた以下の記事も参考にしてください。



宿泊地はどこに置くべき?パターン別比較
| パターン | 1泊目 | 2泊目 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| A(本記事のおすすめ) | 玉造温泉 | 鳥取市内 | 3日目に砂丘へ短時間でアクセスでき、運転の負担が均等に分散する |
| B | 玉造温泉 | 皆生温泉(米子) | 2日目の運転はやや短くなるが、3日目の鳥取砂丘までの距離が長くなる |
| C(逆回り) | 鳥取市内 | 玉造温泉 | 1日目に鳥取砂丘、3日目に出雲大社を参拝して帰路につく組み方 |
旅行全体の運転時間を均等に分散できるため、初めて山陰を周遊する方にはパターンAがもっともおすすめです。フライト・新幹線の発着地に合わせてどちらから入るかを決めたうえで、上記のパターンを当てはめると宿泊地を選びやすくなります。本記事では、以降パターンAに沿ったモデルコースを紹介します。
【1日目】出雲大社を満喫し玉造温泉へ
| 時間(目安) | 行動 |
|---|---|
| 9:00 | 出雲大社 参拝スタート |
| 10:30 | 稲佐の浜へ |
| 11:00 | 神門通りで出雲そばのランチ |
| 12:00 | 出雲大社エリア発 |
| 12:40 | 松江城 到着 |
| 14:00 | 松江城 発 |
| 14:20 | 玉造温泉 到着・チェックイン |
※あくまで目安の時間割です。参拝や食事の時間に合わせて調整してください。
出雲大社・稲佐の浜

出雲大社の参拝は、混雑を避けやすい午前中の早い時間がおすすめです。拝殿・御本殿をゆっくり回ったあと、少し足を延ばして稲佐の浜まで歩くと、国譲り神話の舞台となった浜辺の空気を感じられます。参拝後は、参道の神門通りに出雲そばの名店が並んでいるので、松江方面へ向かう前にランチで立ち寄るのがおすすめです。


公式サイト:出雲大社
松江城に立ち寄るなら

出雲大社から車で約40分、松江城にも立ち寄ることができます。筆者が春に訪れた際は、天守から桜越しに宍道湖を見渡すことができ、とても気分の良いひとときでした。天守からの眺めは季節によって表情が変わるので、訪れる時期に合わせて楽しめます。

公式サイト:松江城
1泊目は玉造温泉で

松江城から車で約20分、1泊目は玉造温泉に宿を取ると、翌日の足立美術館・境港方面へのアクセスもスムーズです。玉造温泉は美肌の湯として知られており、旅の疲れをいやす場としても親しまれています。


公式サイト:玉造温泉公式サイト・たまなび
【2日目】足立美術館・境港・ベタ踏み坂を選んで鳥取へ
足立美術館・境港・ベタ踏み坂をすべて回ることも不可能ではありませんが、観光時間がかなり短くなります。本記事では、どちらか一方を選ぶプランをおすすめしています。
2日目は、松江・安来エリアから境港エリアを経由して鳥取市内へ向かう、旅の中でも一番運転が長くなる日です。「足立美術館でじっくり過ごすプラン」か「境港とベタ踏み坂を組み合わせて巡るプラン」から選びましょう。
選択肢A|足立美術館でじっくり庭園と美術鑑賞
| 時間(目安) | 行動 |
|---|---|
| 9:00 | 玉造温泉 発 |
| 9:40 | 足立美術館 到着 |
| 11:30 | 足立美術館 発(周辺でランチ) |
| 14:00頃 | 鳥取市内 到着 |

玉造温泉から車で約40分。庭園の美しさはもちろん、横山大観をはじめとした日本画のコレクションも見応えがあります。筆者が訪れた際は、葛飾北斎の展示数の多さが印象に残りました。庭園と合わせてゆっくり鑑賞すると、2時間前後は見ておきたいところです。
足立美術館の周辺には、そばや海鮮を中心とした飲食店が点在しています。ランチの店選びは以下の記事も参考にしてください。

公式サイト:足立美術館
選択肢B|境港・水木しげるロードとベタ踏み坂
| 時間(目安) | 行動 |
|---|---|
| 9:00 | 玉造温泉 発 |
| 10:00 | 境港・水木しげるロード 到着 |
| 12:00 | 境港 発 |
| 12:15 | 江島大橋(ベタ踏み坂) 到着 |
| 12:45 | 江島大橋 発 |
| 14:30頃 | 鳥取市内 到着 |
玉造温泉から車で約50分〜1時間で境港エリアに到着します。水木しげるロードには妖怪のブロンズ像が並び、お気に入りの一体を探しながら歩くのも楽しみ方のひとつです。港が近いため、新鮮な海鮮丼や回転寿司を味わえる店が多く、ランチにもぴったりのエリアです。
境港から車で約15分の江島大橋(ベタ踏み坂)は、CMで話題になった急勾配の橋です。実際に渡ってみると、写真で見るほどの壁のような角度ではないものの、坂を上り下りする際の勾配はしっかり体感できます。あの有名な「壁のように見える」アングルの写真は、隣接する大根島側から望遠レンズで撮影されたものといわれています。写真撮影だけなら15〜20分ほどで楽しめるため、境港へ向かう途中に気軽に立ち寄れるスポットです。
公式サイト:境港観光ガイド(水木しげるロード) / 松江観光協会(江島大橋)
2泊目は鳥取市内で
足立美術館コース・境港コースのどちらを選んでも、鳥取市内までは車で1時間30分〜2時間程度が目安です(山陰道は一部未開通区間があり、下道を挟む場合があります)。翌日の鳥取砂丘観光をスムーズにするため、2泊目は鳥取市内に宿を取るのがおすすめです。
鳥取市内に到着したら、鳥取駅周辺を散策するのもおすすめです。夜は鳥取和牛や日本海で水揚げされる白いかなど、鳥取ならではの味覚を楽しめる飲食店が駅周辺に点在しています。
【3日目】鳥取砂丘・砂の美術館を満喫して帰路へ
| 時間(目安) | 行動 |
|---|---|
| 8:30 | 鳥取市内 発 |
| 8:50 | 鳥取砂丘 到着 |
| 10:30 | 砂の美術館 到着(隣接) |
| 12:00 | 帰路へ |
※あくまで目安の時間割です。混雑状況や滞在時間の希望に合わせて調整してください。
鳥取砂丘
鳥取市内から車で約15〜20分。朝の時間帯は観光客が少なく、砂丘の稜線がきれいに見えやすいといわれています。夏場は朝のほうが気温も低く、歩きやすい時間帯です。歩きやすい靴と、砂が入りにくい服装で訪れるのがおすすめです。滞在時間の目安は90分程度です。
公式サイト:鳥取砂丘ビジターセンター
砂の美術館
鳥取砂丘に隣接しており、砂だけで作られた彫刻の展示を見ることができます。展示テーマは年によって変わるため、訪れる時期の最新情報は公式サイトでご確認ください。滞在時間の目安は60〜90分程度です。
公式サイト:砂の美術館
帰路は、鳥取砂丘コナン空港からの空路、JR鳥取駅から新幹線・特急を乗り継ぐ帰路、レンタカーで出雲・米子方面へ戻る帰路の3パターンが考えられます。レンタカーを乗り捨てにしている場合は、鳥取砂丘コナン空港またはJR鳥取駅前の営業所で返却できるか、予約時に確認しておきましょう。
ツアーと個人手配(レンタカー旅)どちらがおすすめ?
ツアーは移動・宿泊がセットになっており手配の手間が少ない一方、日程や立ち寄り先の自由度は下がります。今回紹介したような「足立美術館か境港かを選ぶ」といった柔軟な組み方は、個人手配のレンタカー旅ならではです。
運転に抵抗がなく、行き先を自分で選びたい方には個人手配が向いています。反対に、長距離運転に不安がある方や日程をすべて任せたい方は、山陰エリアを回るツアーを検討するのもひとつの方法です。
よくある質問
- 出雲大社と鳥取砂丘、2泊3日で本当に両方回れますか?
-
回れます。松江や玉造温泉、境港、鳥取市内に1日ずつ立ち寄りながら周遊すれば、1日あたりの運転時間は2時間前後に収まり、無理なく回れます。
- レンタカーの乗り捨てはできますか?料金の目安は?
-
多くのレンタカー会社で乗り捨てに対応しています。料金は会社や区間によって数千円〜3万円程度と幅があるため、たびらいやスカイチケットなど複数社を横断比較できるサービスで事前に確認しておくと安心です。
- 出雲大社と鳥取砂丘、どちらから先に回るのがいいですか?
-
出発地とフライト・新幹線の便に合わせて決めるのが現実的です。出雲縁結び空港・出雲市駅から入るなら出雲大社を先に、鳥取砂丘コナン空港・鳥取駅から入るなら鳥取砂丘を先に回ると、無駄な移動が少なくなります。
- 車なしでも出雲大社と鳥取砂丘を両方回れますか?
-
鳥取砂丘まで含めると公共交通のみでの周遊は難しく、車移動が現実的です。島根県内だけで完結させる場合は、車なしで出雲大社・足立美術館を巡る2泊3日モデルコースもあわせてご覧ください。
- 宿泊はどこがおすすめですか?
-
1泊目は玉造温泉、2泊目は鳥取市内に宿を取ると、3日目の鳥取砂丘観光までスムーズに移動できます。玉造温泉の宿選びについては玉造温泉観光完全ガイドで詳しく紹介しています。
- 冬でも出雲大社と鳥取砂丘を車で回れますか?
-
冬季は積雪や路面凍結の可能性があるため、スタッドレスタイヤでの走行が基本になります。山間部や日陰の区間は特に注意が必要です。冬の道路状況については、冬の出雲大社は雪で行けない?や玉造温泉は冬でもノーマルタイヤで行けるかもあわせてご確認ください。
まとめ
出雲大社の参拝だけでなく、玉造温泉でゆっくり過ごし、松江城や足立美術館、境港、そして鳥取砂丘まで巡れば、山陰の魅力を2泊3日でバランスよく体験できます。神話・歴史・温泉・絶景・グルメを一度に楽しみたい方にぴったりのモデルコースです。
レンタカーや宿泊施設は連休や紅葉シーズンを中心に早く埋まるため、旅行日程が決まったら早めに予約しておくと安心です。
